ヤシマ文字

ヤシマ文字とは、苛ヶ輪県や斗串間県で用いられている文字である。

書き方

ヤシマ文字は右から左へ書き進める横書きである。
単語の間には少し間隔をあけ、単語内では文字を詰めて書く。

なぜヤシマ文字は右から左へ書き進めるのか？

現在世界(架空世界レイゲツではなく、私たちが暮らしている世界)で用いられている横書きの文字は、セム語族(アラビア語、ヘブライ語など)の文字を除くとほとんど左から右へ書く。これは左から右へ書いた方が右手で書きやすいためであるが、ヤシマ文字は右から左へ書いている。
これには諸説あるが、最も有力なのは、ヤシマ文字を石板に刻んでいたためという説である。右利きの人が石板に何かを刻む場合、左手に持ったのみを右手に持ったハンマーで叩いて刻む。この場合、右から左へ書くほうが書きやすくなる。
また、ヤシマ文字の記法を定めた人が左利きだったという説もある。左利きの人が文字を書く場合、右利きの人とは対照的に、右から左へ書く方がきれいに書ける。
しかし、かつてヤシマ文字は片手で木版に刻まれていたという説が有力化しているほか、ヤシマ文字の記法は時代の流れで定まったという見方も強く、どちらの説も決定打にはなっていない。

母音

ヤシマ文字の母音は8種類あり(言語・方言によって異なる場合もある)、そのうち5種類が短母音、3種類が二重母音である。一つの丸と1～2本の線でできている文字が母音である。

基本的な記法

画像2のように、ヤシマ文字の母音の位置は直前の子音の形によって決まる。後述するがヤシマ文字の子音には必ず「／」か「＼」の斜め線のどちらかが含まれており、直前の子音が「／」を含んでいたら母音を上側に、「＼」を含んでいたら下側に寄せて書く。
単語の最初にくる母音の場合、直後の子音によって決まる。直後の子音が「／」を含んでいたら母音を下側に、「＼」を含んでいたら上側に寄せて書く。
※なお、ヤシマ文字を用いるサヌーク語派(サヌーク人が用いるコーボー語?、サヌーク語?、ヤシマ語の総称)は母音が連続して登場することがないため、ヤシマ文字も母音が連続することが想定されていない。

子音

ヤシマ文字の子音は15種類あり(言語・方言によって異なる場合もある)、すべての子音に「／」か「＼」の斜め線のどちらかが含まれている。
基本の子音9種類(うち半母音2種類)に、濁音化や鼻濁音化が加わって15種類となっている。

「／」が含まれる子音

「／」が含まれる子音は、口の手前側で発音する子音である。多くは「／」の近くに小さい「／」がついており、その位置で子音の種類が決まる。sとshは発音がよく似ているため形が似ているが、shは下の部分で両方の線がつながっている。

「＼」が含まれる子音

「＼」が含まれる子音は、口の奥側で発音する子音である。多くは「＼」の近くに小さい「＼」がついており、その位置で子音の種類が決まる。khは日本語の「ひゃ」行とほぼ同じ発音である。

数字

ヤシマ文字の子音は12進法である。大きい位を右側に、小さい位を左側に書く。